万能なプラスチック

　プラスチックは20世紀最大の発明の一つと言われるほどに優れた素材です。プラスチックの用途は多岐に亘りますが、私たちが日々目にしている食品他のパッケージ用途に最も多くのプラスチックが使用されています。

プラスチックはその特性として柔軟性・バリア性・衛生性・加工性・耐久性・経済性に優れた素材であり、人々のライフスタイルの変化に伴い、フードロス削減の観点からもパッケージ基材として中心的な役割を担ってきました。パッケージの分野では今も無敵の素材として君臨しています。

しかし、2015年にウミガメの鼻からプラスチックストローが見つかった事件により流れは大きく変わりました。これまでは人々の生活の一部として浸透したプラスチックは所謂“使い捨て”を前提としたリニアエコノミーの素材であり、それを基材とするパッケージの役割として安全性・機能性は当然の前提として、本来着目すべきであった出口処理、つまり使用済のプラスチックパッケージをどのように処理するのかを明確にし、地球に最もネガティブなインパクトを与えない方法を確立することが急務となっています。